10月15日夕刊:苦しみの始まり
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格闘塾入魂通信
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汝の思いを清めよ
汝の願いを高めよ
汝の祈りを深めよ
一念透徹すれば
天地も動く
(三重県伊勢市「修養団」中山靖雄先生のお言葉)
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自分に問え!
今日を熱く生きたか?
今日を本気で生きたか?
今日を圧倒的に生きたか?
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Be more concerned with living wide than living long.
長生きよりも、幅広い人生を
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【 苦しみの始まり 】
「自殺は苦しみから逃げられるのではなく、新たな苦しみの始まりでしかないぞ!」
松浦と議論した結論だった。
しかし、松浦は高校を卒業して、自らの命を絶った。
今頃、天国で大いに反省しているだろうが、あいつはいいヤツだった。
今でも、どんな人間になりたいか?と聞かれると、松浦を思い出す。
そんな出来たヤツだった。
出来たヤツだからこそ、
感性に優れ、正義感が強く、
世の不条理が許せなかったのかも知れない。
彼とはこんな思い出がある。
俺は生まれてずっと要領が良かった。
高校生になり、始めた空手もさほど熱心に稽古しなくても上達していった。
同じ時に空手を始めた松浦は、不器用なヤツだった。
突きでも蹴りでも、俺はすぐにサマになるのに、松浦は時間がかかった。
必然的に、俺は、稽古で、手を抜いていた。
しかし、松浦は自分の不器用さを自覚していて、一人稽古に明け暮れていた。
そんな時、昇段試験があった。
憧れの黒帯を手にするには、基本の技や型の披露、
最後に十人組手をやり、十人と戦い、勝たなければならなかった。
九人目までは順調だった。
最後の十人目、なんと!相手は、松浦だった。
いつもニコニコしている松浦の目は、笑っていなかった。
「俺はこいつには負けるわけがない」という根拠のない自信だけがあった。
しかし、ヤツの突きは、重く内臓に響いた。
ヤツの蹴りは、的確に、俺にヒットした。
「こいつ、強くなった!」と思ったとき、
ヤツの上段回し蹴りが俺の顎を捕らえ、俺は一本負けをした。
その昇段試験では、松浦が晴れて初段に合格。
俺は昇段試験に落ちた。
試合後、俺はトイレの個室に入り、
タオルを噛み、声を殺して、一人泣いた。
大粒の涙が止まらなかった。
それほど悔しかった
それほど自分が情けなかった
それは、今まで空手を舐めていたこと。
中途半端にしか稽古をしてこなかったこと
が悔しくて悔しくて、涙は止まらなかった。
自分が情けなかった。
「中途半端はブザマでしかなく、もの凄く格好悪い」
ということを身をもって知った。
翌日から、俺は、稽古好きの松浦が驚くほど、稽古を重ねた。
その結果、次の昇段試験では、俺も黒帯の仲間入りができた。
物事、手を抜くと結果はついてこない。
全力でぶつかることだけが、良い結果を引き寄せるのだ。
今は亡き松浦に教えてもらったことだ。
「人生は短い。手を抜くほどの暇はない」
今夜も熱く激しく勉強三昧!
当然、
熱くやる!
本気でやる!
圧倒的にやる!
凡庸を脱する唯一の方法が、圧倒的努力
他人が足元にも及ぼないほどの凄まじい行動あるのみ
自分の熱い思い=熱狂だけが、
目の前の壁を溶かし去る
もうひと踏ん張りして、結果を残す!
押忍
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